身体の反応のチャンネル
B(体の力を抜く:筋弛緩法)
怒りの反応を起こしている時の神経系は、獲物を襲う時の体の反応と同じです。
視線が獲物に一点集中し、全身に力がみなぎり、また心臓の鼓動に合わせて体中に新鮮な血液が流れ込み、一気に体を動かして獲物を確保しようとしている時の体の反応です。
身体の力を抜く方法は幾つかあります。代表的なのは漸進的筋弛緩法という方法です。
一度力を入れてから抜くというやり方です。
ただし、これから説明する筋弛緩法は、体の緊張を緩める方法ですので、それをしても大丈夫な環境で行ってください。
運転中に体の力をすべて抜くことはとても危険です。
運転中は、適切な緊張感の中にあって、目的を遂行するために体は活性化されていなければいけませんから、安全な場所に車を止めるなどして行ってください。
・漸進的筋弛緩法 まず自分の身体を意識してみましょう。体に力が入っているところを感じてみましょう。
あなたの腕、手、首、肩、顔…。
自分の呼吸を意識しながら、吐く息を意識しながら、一つ一つ頭の先からつま先まで、体の中をスキャンしてみてください。
力が入っている場所を意識していきます。
そして、両手に力が入っていることを感じたら、そこに意識を向けて、ギューッと強く手を握ってみてください。この更に強く力を入れてみるというのがポイントです。
ギューッと力を入れたら、一気に手を開いて、あなたの両手から力が抜けていくのを感じてください。
その調子で、額、首や肩、胸、肩甲骨周り…等等、力をギューッと入れてから、抜くを繰り返していきます。
ただ力を抜こうとしても上手くいきませんが、一度筋肉をしっかりと収縮させた後、一気に弛緩させていくと、筋肉が緩んでいく感覚が分かります。そのことを利用して、筋肉を緩めていくのです。
・自律訓練法の重感法 100年前からある技法ですが、とてもよい筋緊張の抜き方です。
この場合は、腕や、脚、胴体の重さを感じることに意識を向けていく事をします。
重さを感じているときには、自然と筋肉が弛緩していきます。そのことを利用した、筋弛緩法です。
C(姿勢、視線を変える)